その家族、過保護過干渉につき、
(2007-04-24)
1993年12月公開作品、第46作でシリーズは2作品を残すだけとなる、
89年以降、事実上の主役を満男に譲り満男の恋愛を中心にした物語に方向転換していたシリーズが本作だけは寅次郎の一目ぼれ騒動という王道喜劇パターンに戻ったといえる、本作まではかろうじて渥美清に喜劇役者としての充分な体力が残っていたわけだ、残り2作の渥美の憔悴を考慮すれば本作が事実上のシリーズ最終作という評価も可能と考える、
公開当時は1年に1作ずつ見ていたのであまり意識しなかったが、現在のようにDVD等で連続鑑賞可能となれば、続く2作品の静謐な佇まいは渥美清の遺言のようなものだとおもう、とりわけ第47作の静かさは神々しいとさえ感じてしまう、
おそらく本作の下敷きとなったのは「伊豆の踊子」、屈折した青年が旅先で恋愛を経験することで屈託から開放される、だとおもう、離島する満男に岸壁から精一杯手を振る少女の姿は「伊豆の踊子」現代版としてみごとな演出・撮影がなされている、
満男を屈折させたのが両親や大伯父大伯母の過保護と過干渉であることが劇冒頭でかなり強い演出で描かれる、婉曲に寅次郎の屈折にも家族が大きな責任があると表現されているのだろうとおもう、観客のだれにとっても反面教師として重要な意味を持つと考える、方向付けの重要性を示唆している点も面白い、
それにしても女が温泉に誘っているのに断ってしまう寅次郎のシーンはこだわりのあるファンにはシリーズ屈指の名場面でしょう、
松坂慶子と島田正吾のタンゴが話題となった佳作
(2006-09-09)
松坂慶子が当時80歳代後半だった新国劇の大御所、島田正吾とタンゴを踊ったのが話題になった作品。渥美清がまだ何とか声をさせる時代で、瀬戸内海の風景がとても印象的な作品でした。
なるほどな、寅さん。
(2005-09-03)
寅さんを見る時いつも満男と自分が重なって見えます。
特にこの「寅次郎の縁談」は満男が就職試験に失敗して瀬戸の島に旅立ってしまう、という話が軸になっており、かなり自分と重なります。
「男はつらいよ」をまだ見たことのない人!まずはこの回から寅さんの世界へ入りましょう!