満男に甘えナシ
(2007-04-24)
もちろん吉岡秀隆=満男を見るため&涼しくなるため(寅さん映画って涼しげ)なのだが、まず第一に渥美清の顔面硬直に硬直(--;)
10年ほど前の映画だと思うのだが、おそらくもう健康ではなかったのだろう。おじちゃん役の下條アトムの父正巳の方がピチピチしている。この後、寅さんシリーズは5,6本続いている。共演者たちはおそらく彼の死期が近いことを感じていたに違いない。リアルタイムで見てなくてよかった。これじゃハラハラして映画見るどころの騒ぎじゃなかっただろう。
満男と言えば、顔のプクプクぶりと「恥ずかしい」役を恥ずかしげもなく演じる役者のプロ根性にドキドキさせてもらいました。
「軽い気持ちで・・・・I Love You」でヘルメットしたまま後藤久美子にキスしようとしてぶつかってしまい、バイクを急発進させながら「ぶざま〜〜〜」と叫んで夜の道を爆走です。
これぞ青春ってなおやじの思い込みを演じさせられてばっか。思春期にこれじゃ性格歪むよ。
しかも、『北の国から』じゃいしだあゆみ『男はつらいよ』では倍賞千恵子が母親だ。両方とも私生活では母親じゃないし。プロ母なのね。厳しい甘えなしの現場なり。
ゴクミシリーズの記念すべき第一作
(2006-09-10)
しばらくマンネリ調の作品が続き、低調だった寅さんシリーズは、吉岡秀隆の相手役として後藤久美子を迎え、満男と泉の恋物語を中心に話を進める「ゴクミシリーズ」になって見事に復活したと思います。その第一作がこの「ぼくの伯父さん」です。終盤、寅さんが泉の伯父である高校教師に「私は満男を褒めてやりたいと思います」と静かに啖呵を切るシーンは、寅次郎が満男への連帯感を表す、ゴクミシリーズの中でもキーポイントになる名場面だと思います。
以後主役は満男になる
(2005-09-10)
1989年(12月公開)作品、それまで必ず年2作ずつ公開されてきたシリーズは本作を最後に以後は年1作、正月興行第一段として渥美清の死まで年1作公開が続く、渥美の体調不調により春に脚本執筆、夏にロケ・ハン、気候の良い秋に撮影というローテーションが繰り返されたわけである、
副題に「ぼくの、」と付くことからわかるように本作以後の事実上の主役は吉岡秀隆演じる満男である、寅次郎は満男の人生の指南役のような狂言廻し役に徹することになる、満男主演として計7作が製作されたわけだが、不器用に悩みながらも将来へ向おうとする満男と恋愛相手である後藤久美子を軸とした物語の瑞々しさがややマンネリしていたシリーズに再び活気を復活させたことは確かである、寅次郎の恋心も並行して描かれながらも以前に比べれその”枯れ”具合の哀切さが実に満男と好対照となり物語に深みを与えることにも成功している、
先に書いたように以後シリーズは必ず秋に撮影されている、日本各地の美しい秋の光景を切取った映画としても貴重である、
現在では女優を休業している後藤久美子にとっては男はつらいよ最多出演のマドンナ役が現在までの代表作であろう、評者は後藤の明確で端正な”口調”を心の底から愛している、いずれ何かの母親役で再見できることを期待したい、