皆で8月15日を考えましょうね。
(2008-07-10)
戦争を知らない子供達だった僕も52歳になるのだなぁ、三船敏郎はこのとき未だ47歳とは敵わないね貫禄が(^^;;。
購入したのが昨秋だったので、雰囲気が味わえず夏が近づくのを待ってようやく鑑賞した。当時は映画館で予告編を観ただけで見逃していた大作の一つでした。ようやく思いが叶った。白黒画面の陰陽対比がもの凄い迫力が迫ってくるし、字幕付きなのでセリフもしっかり理解できたことから大満足の3時間弱でした。しかし昔の俳優達というのは芸達者が多いねぇ。
民間人が全く描かれていないのが特徴なのか欠点なのかは評価を避けるが、軍部や政府、宮内庁で繰り広げられる終戦を巡る長い1日を重量感を以って見せようとした意図は功を奏していると思う。
また女性も新珠美千代が端役で出ている以外皆無であるのも、言い方が悪いがモノセックス調で良かったかな?暑い夏の1日を汗臭く泥臭く煙草臭く描いている傑作。
岡本喜八の最高傑作だが
(2007-10-25)
そう云う事を越えて、日本人としてこの映画はおさえておかなければならない。
この映画を観れば、簡単に「愛と平和」だの「憲法九条を守れ」だのと云えるはずがない。
祖国を思い、祖国守ると云う事に、当時の日本人がどれ程の気持ちを抱いていたか。
阿南、大西、田中、鈴木、畑中、椎崎、皆ギリギリの中で、ギリギリ迄祖国を思い続けていたのだ。
今の日本人は誰一人として彼らを嗤えない。
日本人として、居住まいを正して正視すべき国宝級の映画。
お盆に。お盆で無い日にも。
(2007-09-28)
半藤一利原作
敗け戦の幕引きは難しい。
昭和二十年も八月に入り
大東亜戦争仲裁を頼むソ連は
今こそ戦機と不可侵条約を破り攻め込み
アメリカは広島、長崎に新型爆弾の人体実験を試みる。
反撃する国力は既に無い。
現代の若者にはピンと来ないかもしれない
「国体護持」が鍵となり
敗戦交渉がはかられるが結局捗らず
御聖断によりポツダム宣言受諾が決定する。
それを実行に移す閣僚も命の保証は無い。
「宮城事件」を軸に
”玉音放送”までの一日を語る。
戦後の日本の始まりが如何なるものであったか
息つく暇の無い映像と共に
戦争の終結の難しさから想像してみたい。
白黒なのがもったいない
(2007-09-25)
軍部と政府の対立が「色」で表わされれば良かったかなと。
ここのところ、黒澤、小津、成瀬などの映画を見てたので、それらで知った俳優たちがゾロゾロ出てくるのは嬉しい。配役の適材適所ぶりには感心する。小林桂樹さんはいかにもああいう役回りだよな、とか(笑)。
豪華な俳優陣が演じる軍の長い1日
(2007-09-01)
日本の戦争大作映画の面白くない点は、軍や政治家の言動を描きながら一兵士や庶民のドラマも無理矢理詰め込もうとするところである。一兵士の人間ドラマに焦点を当てた低予算の秀作は数多くあるので、中途半端な人間ドラマを描くぐらいだったら戦闘シーンや軍内部の人間関係や政治的なかけひきに描写を費やしたほうが良い。この「日本のいちばん長い日」は軍内部の混乱の1日にしぼっていることで、非常に面白くなった作品で、見事に整理された脚本と白黒の画面、そして東宝オールスターの豪華な顔ぶれを岡本喜八がいつもとは違う重厚なタッチで演出している。(当初の監督予定は小林正樹)
三船敏郎は重厚な演技で悲劇の人・阿南陸相を演じきっており、対する山村聰の米内海相も見事。この2人以外も当時の東宝の主役級の俳優が多数出演しているが、そんな中で個性派俳優として知られる伊藤雄之助と天本英世の熱演が印象的だった。この当時はまだ俳優が軍服を着こなせたんですね。今は軍服や時代劇の衣装を着てサマになる俳優がほとんどいないので、こういった戦争映画の製作は今後は難しいでしょう。