思いほか重い問いかけ
(2005-05-21)
幼い頃町がダムに水没する際、両親に捨てられた男の子。大きなトラウマを抱え精神病院に入れられて育つが脱走。それが全ての始まり。彼(ロバート・ダウニー・Jr)は持てなかった「家族」と「帰る家」を求めて異常犯罪に走る。一方、挿絵作家クレア(アネット・ベニング)は断片的に見える白昼夢や悪夢に錯乱状態となるが、犯人が彼女を通して示す予知能力と判る。それが判ったときには既に娘も夫も犠牲者となっていた。続く悪夢が示す不幸がまた幼い女の子と知り、彼女は彼と戦う決心をする。
このストーリー、単にサスペンス・スリラー作品として存在する前に、「家族」と「帰る家」の持つ意味の重さが胸に迫る。残虐非道な人間でありながらも、あまりにも愛情に恵まれずに育った男への若干の同情が不思議にも捨てきれない。「家族」と「帰る家」を奪われたクレアへの同情と同居する。あのエンディングで、クレアの娘レベッカの登場はひとつの救い。彼に救いはないのか。