衝撃的な最終回
(2008-02-11)
最初観た時は、地味で暗く、あまり展開の無い刑事ドラマだと思った。
しかし、何話か観進むうちに、下町の淀んだ雰囲気と人情味にすんなり溶け込んで行けた。
犯人との撃ち合いで、先輩の風間を誤射してしまう影山刑事。警察の威信と影山を傷つけないため、胸に証拠の弾丸を抱えたまま摘出を拒否して生きる風間刑事。張り込みや犯人逮捕の折などに、風間が急に胸を押さえて苦しみ出すのが、毎回お決まりのハプニングとなっていた。
庇われていることも知らず、エリート意識でずけずけ物を言う新米刑事と、それを一人前に育てようとするベテラン刑事との対立が非常に面白かった。やがてはそうした先輩の“親心”を知り、ほんの少しずつではあるが風間を尊敬してゆく影山刑事。一言二言、短いやりとりにほろりとさせられた。
そして迎える衝撃の結末。強烈な一瞬間。かなりショックだった。呆然とした。すべてが最終回に向けての伏線となっていたのだ。完璧な最終回だと思った。そのことを、これでもかというくらいに痛感した。
一話ごとに観ると盛り上がりの無いドラマに見えるかもしれないが、全話通して観ると味わい深いシーンが随所に見出せる。これはシリーズとして本当によく出来た作品だと思う。
スコッチ刑事の原型
(2005-10-20)
はぐれ刑事と聞くと藤田まことの純情派が思い浮かぶが、同じ人情刑事でも、こちらは平幹二朗。全く作品イメージが違う上、スコッチ刑事の原型のような影山刑事(沖雅也)が登場する。第1話で影山の誤射した弾丸を胸に受けた刑事は、新人の影山を庇って弾丸摘出を拒み続ける。その弾丸が遂に右胸を潰したことを知った影山は、自分の弾丸であることを知り、辞表を提出する。胸の弾痕が悪化して死ぬのかと思いきや、最終回を前にして弾丸は摘出される。最終回で、友人のために殺人を犯した身内を逮捕することとなった影山は、刑事として成長を遂げたが、半狂乱となった友人(市毛良枝)に逆に撃たれてしまう。早朝の浅草演芸ホール前で、なぜ撃った・・・死にたくない・・・と言って息を引き取るシーンは必見。太陽にほえろ!のスコッチ病死のシーンの原型が見え隠れするドラマである。