ソニー・ピクチャーズエンタテイメント
必見の一作 (2005-02-08) 製作にオリヴァー・ストーンが加わっているが、予想どうりリベラルな内容となっている。日本のメディアであれば、ここまで権力と対峙する姿勢はとりえないのではないか。戦後、性表現を巡るアメリカの態度は、ピューリタン的伝統に基づく禁欲主義と60年代以降のリベラリズムの間に多くの相克を生んだ。特にレーガン政権下の80年代は根本主義的なmoral majorityが幅を利かせた。その後、クリントンの不倫騒動を経て、現在はブッシュ政権下における超保守主義が幅を利かせている。本作における法廷闘争は主にレーガン政権下での「表現の自由」を巡る争いに焦点をあてている。エイズが政治的メタフォアーとして扱われたのも80年代のことであり、本作は時代の空気をうまく伝えている。アメリカ社会における性表現の実情を垣間見ることのできる良い作品で、なかなか感動的に仕上がっていると思う。