素晴らしいの極み
(2008-11-21)
素晴らしい。の一言につきます。
購入して正解でした。何度も何度も見たい映像です。
ローラントポールのファンタスティックプラネットが好きな人は好きだと思います。初めて体験する世界感でした。
制作された背景などは勉強不足で詳しくはわかりませんが、とにかく素晴らしい。映像、芸術についてあらためて考えさせられます。映画館で見たいですね。
レヴュー読む位の興味がすでにあるならばこれは<買い>ですよ!!!
十年ぶりに見れました!
(2008-09-02)
十年ほどまえの、当時高校生の頃。
確か高井戸の映画館で学校をサボって見に行った思い出のある作品です。
その頃はヤンシュワンクマイエルやクエイ兄弟などのチェコアニメーションか上映されたいた頃で、すっかりチェコアニメーションに(特にクエイが大好き!)倒錯していた私は、チラシの色と構図の美しさに惹かれて見に行ったように記憶しています。
しかし高校生にはこの内容は難解だったらしく、映像の色や音楽は美しい!!
けど内容は・・・・???????よくわからないな・・・。
と、思っていました。ただ作品の美しい空気に酔っていた感じでした。
しかし十年の年月は私を大人にしてくれたのでしょうか?
ストーリーは意外にシンプルでした。
章ごとに分かれていることや、挿入される短い文章のみで十分に流れを理解できました。
あとはイマジネーションあふれる美しい映像! これで十分です!
パラジャーノフからの贈り物のようなこの「ざくろの色」は、作品のなかで個々が自由に心をあそばせることのできる数少ない作品だと思います。
きらびやかで、神秘的。舞踏するイコン。
(2008-04-15)
生まれて、宮廷詩人になって(詩人と言っても音楽を奏で吟じる、ミュージシャンのようなものなのでしょう。)王妃に恋をして、囚われて、過去を夢見て、死と出会い、そして死ぬ。彼は死んだがその才能は死なない、「結局世の中から滅ぶものなど何もないのだ。」という言葉にショックを受けました。なんという新しい発想なのでしょうか。映像は不思議でとても偶像的です。一つ一つのシーンをキリスト教のイコンにしているのでしょうか。だから、きらびやかで、神秘的です。動くイコンとでもいいましょうか、舞踏するイコンとでも言いましょうか、その手法が映画としては他に類を見ない強い個性を放っています。眠くなるかもしれませんが見ておいて損はないと思いますよ。次作「スラム砦の伝説」までは、ソ連当局の拘束などもあり、16年の年月が経っているとのこと、そしてフェリーニ、ゴダール、トリフォーといったヨーロッパの映画人がソ連当局に猛抗議をしたこと、しかし、、、この映画のどこが検閲に引っかかるというのか?共産主義において宗教色を色濃く表現したことなのか、、。彼は死んだがその才能は死なないという言葉がだぶります。この映画は編集もセルゲイオリジナルという訳ではなく、オリジナル版がなくなったサヤト・ノヴのフィルムからセルゲイ・ユトケーヴィチ監督が編集し直したものです。ちなみに評価は4と5の間です。
映画文法から激しく逸脱した作品
(2008-02-17)
あまりにも前衛的な表現で、旧ソ連で数度投獄までされたセルゲイ・パラジャーノフ監督の作品。
ちなみにこの作品のオリジナル、『サヤト・ノヴァ』こそがその投獄の直接の原因となった模様で、
その後散逸してしまったフィルムの編集をセルゲイ・ユトケーヴィチ監督が手がけたのが本作となります。
詩人サヤト・ノヴァの一生…
独自の色彩のセットや衣装を背景に、ほとんど立ち位置を変えない役者達…
本作には殆ど台詞というものは存在せず、無数の本が風に煽られている描写、幾人もの修道士が並ぶ場面など、
白昼夢のような、各シーンの強烈なイメージばかりが脳裏に焼き付きます。
19世紀終わりから形作られていた映画文法を無視した作風はまさに映像詩、動く絵画と呼ばれるのにふさわしいです。
劇中の宗教的、儀式的な描写もアルメニア人であった彼だからこそ描くことが出来たのでしょう。
ただ一般的な映画で確定要素である“登場人物への感情移入”が不可能な上、
そのあまりにも静かな作風から時と場合、そして人によっては凄まじい眠気に襲われます(苦笑)
それとまるでジョルジュ・メリエスのサイレント映画を観ているような、強引過ぎるフィルムの繋ぎ、
同じ台詞、場面の繰り返しが個人的にはあまり好きになれませんでした…(少し尺も長過ぎる気もする)
多少辛口なことも書いてしまいましたが、美術的、芸術的にはとても独創的で重要な作品だと思います。
(ただ…やはり、一般的な映画を観る感覚での観賞は避けた方が懸命です…)
エキゾチックな美意識
(2008-01-20)
セルゲイ・パラジャーノフの監督作品です。
アルメニアの詩人、サヤト・ノヴァの生涯にスポットを当てたものです。映像も音楽も最初のざくろが潰れるところから、最後の死をむかえるまで、とても美しくエキゾチックに作られています。どこの場面を切り取っても絵になる、そんな感じです。裸体と貝殻に水がしたたってエロティシズムも感じさせられます。
ストーリーはハッキリ言って難解ですが、場面場面が美しいので、自由に感じればいいのだと思いました。幼年時代の詩人を演じるM・アレクヤンがとても美少年だし、青年時代や詩人の恋人などを演じるソフィコ・チアウレリもとても美しく、うっとりしました。
三十七年前の作品ですが、前衛的で古く感させません。すごいことだと思います。
『我、生と魂は苦悩の中にある。』