デルトロ出とる
(2008-07-01)
とにかくデルトロの存在感に圧倒された。
役柄としてはひどい人間なのだが、かっこよく見えて仕方ない。演技がうまいとかいう以前にルックスにやられる。おかげでペンの影は非常に薄かった。
ナオミワッツはひたすらヒステリックに叫んで泣いていた印象。悲しみ方のバリエーションが少く、泣きながら抱きつくシーン多すぎるのでは。
過去と現在が錯綜する編集に関しては、私は成功しているのではないかと思う。
とゆうよりむしろこれだけ細々とシーンをカットして組み替えて再構築しているにも関わらず、テンポが失われていないのは実に奇跡的だ。
あとカメラワークの臨場感と全体を通しての青色がかった映像の美しさが他の凡百の作品とは一線をかくしている。タイトルもシンプルながらとてもインパクトがある。
賛否両論はあろうが見て損はない作品だ。
期待していたが・・・
(2008-05-03)
アモーレス・ペロスを先に見ていたので、この監督がどんな作品をつくるか期待していたが、期待はずれだった。映像技法はアモーレス・ペロスと全く同じ。音楽も同じような曲がかかっていた。
なにより一番がっかりだったのが、主人公の3人が単純明快な人間ばかりだったことだ。悲しいときに泣く人間ばかり集めたようだ。深さがない。唯一救いだったのは役者さんの演技がうまかったこと。この監督は単なる技巧派なのかもしれない。
人生は続くんだよ。
(2007-12-07)
よく観ていないとおいていかれる作品。細切れのカットが点となり、やがてゆっくりとジグソーパズルのように組みあがっていく。ぼんやりと観るのには向かない。しっかり向き合って観る映画。
時系列がバラバラなわけ(ネタバレあり)
(2007-11-25)
色んなシーンをバラバラにして繋げ、時間の流れをごちゃ混ぜにするこの映画。
よくある手法を使って奇をてらったのかなって思って見てましたけど、見終わって、そうじゃないって思いました。
一つには、戻ることのない時間の流れも、主人公の観点からすれば、ただ全ての出来事の断片がそこここに存在するだけに感じられるのではないかということ。
二つめに、映像の展開の仕方として、まだ何事も起こっていない頃の情景が事故の後のそれぞれの生活ぶりに挿入されることで、絶望の濃さや深さが際立つということ。
また、三つ目めには、この混沌とした物語の進行が、現実の世界の非情さや混沌とした側面をよく映し出していて、ただそのまま時間通りに物語を追っていくよりも、その不条理さとやるせなさが伝わってくるということ。
私はそう感じました。
絶望の果ての希望の始まり・・。
(2007-11-23)
『人は死ぬ瞬間に4分の3オンス(約21.3グラム)その重さを減じる』
1907年、マサチューセッツの医師、ダンカン・マクドゥーガルによって発表されたこの説は、そのヒトの体重、性別、死因等、個性に関係なく亡くなった時は同じ21グラムの体重減少が見られた・・・・らしいです。
21グラムは『魂の重さ』?
交通事故で夫と2人の娘を失った女性。
その夫から心臓移植を受けて、九死に一生を得た男性。
刑務所に何度も出入りしながら、それでも改心し、『これから』と言う時に事故を起こしてしまい、結果3人の命を奪った男。
21グラムに絶望し、救われ、悩まされる3人がそれでも希望を求めてさまよい続けけ、辿り着くトコロは?
後から調べてみると、監督は『特にメッセージを伝えたいと思った訳では無くて、何か問題を提起したかったんだ。その問題について考えて欲しい、という意図を込めて作ったよ』とのコト。
この21グラムを誰にでも平等な『冷たさ』さえ感じるくらいの重さとして描いてます。
何の罪も無い女の子にも、人生を後悔し悔い改める男にも、21グラムが等しくのしかかり、皆がその重さにもがきます。神様も悪魔も正義も悪もありません。
痛い位、リアルです。
ーで、物語は(僕が思うに)『絶望の果てに始まる希望の物語』ってコトやと思います。
そう、ソコから始まるんや・・・みたいな。
かなり重いですが、なかなか深い映画です。
ただ・・・・・
この映画、一つのストーリーをバラバラにしてもう一回つなぎ合わせたつくりになってるんです。
3人のコト、時系列がバラバラで、そこにどんな意味があるんかな?と・・・・
『普通に観せてくれた方が・・・』と思うのは、たぶん僕だけやないと思います。