罰せられる善人
(2008-09-17)
最初の殺人のシーンはとてもショッキングで役所のこの時の目の演技にもゾッとさせられる。
シーンだけ見ていると凶悪な殺人であるけれど、この主人公は悪くない。
妻を純粋に愛していた普通以上の普通の男だった。
純粋がためにたった一点の濁りであった妻の裏切りである浮気、純粋がための怒りであった。
それは結果的に殺人になってしまうが、殺人を犯した主人公の罪である殺人は当然悪いことであり、それは否定しないがこの主人公は悪人ではない。
浮気や裏切りは罪にはならないが、それによって悲しむ人、被害者がいる。
良い悪いで言えば妻が悪い。しかし裁かれる側は,,,
罪に問われない悪人は世の中にたくさんいるというのに。
たかがヒトがつくった法律によって不条理に審判されてしまう今の世の中、
目の前の悪事や裏切りを見過ごし、見ぬふりをし、
何もしないこと、悪いことだけをしないことは良いことでは無いのではないか。
そんなことまで考えさせられた作品だった。HBD47
名作と言うので見てみたけど・・・
(2008-04-12)
カンヌ・パルムドールの名作と聞いたので見てみましたが、正直ありきたりなストーリーでちょっと残念。今更見るまでもないかな・・・。役所広司さんは上手く描かれているとは思うけど、清水美砂さんの設定、描き方がちょっと説明不足ですね。
不必要と思える濡場と暴力シーンがなんとなく鼻に付きました。映画自体に監督のクセがもろに出てる感じです。まあ原作がいけないのかもしれませんが・・。ジャンルとしてはヒューマンドラマですが、ファミリーでは見ないほうが良いと思いますよ。
寡黙な映画の作り方
(2004-07-02)
~とにかく役所広司がすばらしい。
彼の演技をみるだけでもこの映画を見る価値がある。それほどすばらしい。
乾いた視線で淡々と描かれていく物語は、役所広司が外界とつながっていく輪にうなぎを
いれることでだんまりの映画ではなく寡黙で落ち着いた雰囲気をうまく醸成している。
~~
ありきたりのペットでなくうなぎというのが巧い。ねっとりとした暗さ、不気味さ、弱さ。
役所が抱える心の闇をすべて表現させる格好のアイテム。
饒舌でない映画ってこうあるべき、と思う。お勧めです。~