醜いものを美しく見せる凄さ <ネタバレ注意>
(2007-10-14)
映画の中でもっとも好きな作品です。コッポラの脚本ということもあるでしょうが、細かいところが実に良くできています。
題名が「フランケンシュタイン」で、デ・ニーロの名前が一番に挙がっているため勘違いしやすいのですが、この映画の主人公は博士です。母親の死をきっかけに生命の永遠を求めた男の悲劇です。命の永遠を求めたために彼は総てを失ってしまう。愛する人のために研究を封印しますが、その人の死を前にしてその封印を自ら解いてしまう。その結果は・・・。現実は、博士の思惑とは裏腹に、裏目裏目に展開していきます。
ラストで、変わり果てた妻と踊るシーンは、美しく、もの悲しい。普通、美しく見えないですよ。このグロテスクなシーンは。このストーリーが、この脚本が、このシーンを美しく見せている。涙なくして見れない、博士の愛の深さをを痛い程感じるのです。本当に驚きました。もっと評価されて良い映画だと思いますが、過去の「フランケンシュタイン」をほぼなぞっているリメイク部分もあるため、そこまで評価されないのかな。
あと、南氷洋のシーンは蛇足だと思いますが、それでも十分良い映画でした。
頭をからっぽにして素直に泣ける「XXX」のような映画も良いでしょうが、不条理の中でもがき、運命に翻弄されていく主人公や周りの人たちのドラマに心掻き乱されるのも良いのではないでしょうか。当たり前の映画で満足できない人にお勧めします。ホラー映画ではありませんが、多少グロテスクなシーンも出てくるので、そうゆうのが嫌いな方にはお勧めしません。私もグロテスクは嫌いなので、もともとホラーは一切見ません。この映画ではグロテスクなシーンを美しいと見せる脚本、監督の技量に感動したのです。あなたの感受性が試される映画ですよ。
期待はずれ
(2006-03-28)
パッケージに惹かれ、評価もとても良かったし悩まず購入しました。
ですが、見てみてがっかり。
期待しすぎていたのがいけなかったのかもしれませんが、「なんだこれは」という感じで、途中から見る気も無くなってしまいました。
それでも最後まで見はしましたが、疲れました。
私はこの映画は好きではないです。
切ない場面もありましたが、泣くほどではなかったです。
普段は映画を見てよく泣きますが、これは全然でした。
期待している方、先にレンタルする事をお勧めします。
正直星0個。
多分もう見ない。
泣きました。
(2005-01-23)
この映画を見るまではデニーロの事があまり好きではありませんでした。でも、かるいホラー好きでしたので何となく見始めました。そして見始めてからすぐにはまりました。今までにないデニーロの演技こんな演技も出来たのかという事に驚き、またデニーロも凄いが相手役のヘレナボナムカーターがまさに良すぎる思わず恋をしてしまいそうで、思わず彼女には心を数時間奪われた気がしました。この映画はホラーでなく切ない最高の映画だ。この映画を見てから数年たちますが、ヘレナボナムカーターが出てる映画をたまに探してしまいます最近はあまり名前を聞きませんが少なくても私の中では未だに名女優です。切なく泣きたい方はぜひ見てください。
これこそフランケンシュタイン
(2005-01-16)
原作を忠実に再現していますよこれは。ずっとこのDVDがほしかったのですが、さがしまくっても、字幕ビデオしかなく諦めていたときにフランケンシュタインと探してみたらあった!!!!!!!!!!!もー即買いです。届いて、すぐ見たらこわっ。おもろっ。さいこー。でした。パッケージからしてサイコーです。フランケンシュタインの花嫁の顔が怖かったです。ムフフなシーンもあるヨ。
こんなに悲しいフランケンシュタインは見た事がない
(2004-12-01)
こんなにも悲しい怪物は見た事がありません。
狂信的な実験に囚われた青年医師ヴィクター・フランケンシュタインが作り出した人造人間は怪物ではなく、心があり、愛を乞い、それが叶えられない悲しい存在だった。
愛もなく自分を創り、怪物とみなして見捨てたヴィクターに彼は問う。
「自分を何から創った?盗人か?罪人か?」
しかし、ただの材料だ、と答えたヴィクターに彼は自分の花嫁を作れ、とヴィクターの身内の女性の死体を掘り返して差し出す。驚愕し拒絶するヴィクターに彼は言う。
「ただの材料だろう?」と。
まるで、お前がオレにした事はこういう事なのだ、と言うかのように。
あくまで拒絶し逃げ出したヴィクターの花嫁エリザベスを彼は殺してしまう。
悲しみに狂ったヴィクターは友人が止めるのも聞かずにエリザベスを人造人間として蘇らせてしまう。愛する女性の体を切り刻み、繋ぎ合わせ、蘇らせようとする姿はもはや狂気じみています。
醜い縫い目だらけの顔で蘇ったエリザベスに自分を思い出させようとするヴィクターの前に現れ、彼女こそ自分の花嫁だ、と奪いにくる彼。
「君は美しい」と言う彼。
「私の名を呼んでくれ」と問いかけるヴィクター。
怪物として蘇り、状況も記憶もぼんやりしているエリザベスを求める彼とヴィクターのそれは愛なのか、それとも自分を愛してくれる存在を求めているだけのただの独りよがりなのか、狂気に囚われているとすればまさしくこの時の二人だったでしょう。
愛し愛する人を求めてとった行動の結果は、結局は悲劇でしかなかった。
エリザベスは醜い容姿に気づくやいなや、炎の中に身を投じて死んでしまう。
もはや立場が逆転してしまい、彼を殺すため北極までも追いかけるヴィクター。
その旅の途中、疲れ果てて死んでしまうヴィクターの死体を前にして、彼は涙を流す。自分の父親だったのだ、と。名前さえ与えてくれなかった、と。
彼のヴィクターへの思いは恨みなのか、復讐したかったのか、それとも、子供が親に求めるようにただ愛して欲しかっただけなのか、どこまでも悲しい彼の生です。