悲哀、、、
(2007-05-29)
2001年、ショーンペン監督作品。定年退職の日を迎えた老刑事が少女殺人事件の犯人を逮捕するが、知的障害を持つ容疑者が所内で、自白後、拳銃を奪い自殺する。事件は終わったように見えるが、新犯人が他にいると確信した彼は、退職した後も単独に捜査を続ける。やがて、ガソリンスタンドを買い取り、近くのダイナーで働く母子家庭の家族を囮に真犯人を追い込むが、結果としては謎のまま事件は終わる。老刑事は一人、寂しい悲哀を味う。自殺するアメリカインデアンにべにチオデルトロ、ミッキーローク、サムシェパードが友情出演している。なかなか、アメリカ映画らしくないエンディングだが、ショーンペンらしい。ネバダの砂漠と牧草、そして河の風景が心理描写を引き立てている。HE WAS A GOOD COP.報われない老刑事への言葉であった。
演技力☆
(2007-05-06)
老いた(元)警官がある約束を胸に、ある事件の犯人の幻影を追っていく話です。
それは同時に引退していつしか出来てしまっていた彼の心の中の空白を埋める作業でもあったのだと思います。
彼はその執念であり執拗さによって、大切なものを傷つけ失い、自分自身の人生も狂わしていきます。彼の抱いた信念は、あるいは正当なものでもあった…にもかかわらずです。
映像と主演の悲哀と迫真に溢れた演技、思わせぶり演出がうまく一つになっていると思います。エンディングもある種の哀しさに満ちています。
ただ個人的には―決してはっきりとしたものを求めたわけではないですが―肩透かしと馴染めなかったです。わかるけれど今一歩物足りないといった感じでしょうか。
普通の映画という意味の平均点ではなく、そういった意味で平均点にしました。ハマる人はハマるのかもしれません。
不完全燃焼、もったいない!
(2006-05-03)
現代アメリカが抱える深刻な社会問題を背景に据えながら、ベテラン俳優の鬼気迫る演技が観る者を惹きこんで行く。だが、この映画の結末はあまりにも不完全燃焼でガッカリさせられる。なぜこのような後味の悪いラストにしたのか。これも数ある作品の1つのあり方と言ってしまえばそれまでだが、映画を単にエンターテインメントや心の支え、もしくは非日常の楽しみとして観たい一般の人には このような救いようのないエンディングではいけないと思う。この主人公は観客から見れば魅力的だが、映画の中では結局誰からも評価されない哀れな初老の独身男で終わるという何ともいたたまれない作品である。この作品をもう一度作り直して欲しいと願うのは私だけだろうか。もちろんその時も主演はジャック=ニコルソンである。
「悲哀」の一言に尽きる。
(2005-07-16)
「プレッジ」とは「固い約束」という意味である。この作品は、犯人を捕まえると約束した老刑事の哀しい運命が描いている。約束を守るという誓いは「執念」となり、彼はとりつかれたように犯人を追うようになっていく。その様は見ていて痛々しいほどである。主演のジャック・ニコルソンは役柄にハマっていたので切なさ倍増となっている。
俳優としてのショーン・ペンもスゴイが、監督としてもなかなかスゴイ。とにかく作品が暗い。暗すぎる。オスカー俳優ベニチオ・デル・トロやショーンの妻であるロビン・ライト・ペンの演技が上手いので、よけいに作品が暗くなっている。でも、良く出来ているんだコレが。一応、ラストで真犯人は解るのだが、なんとも言えない終わり方だった。スカッとするわけでもなく、感動して涙を流せるわけでもなく、ただただ「ある男の哀しい人生」を見せ付けられた感じだった。結局、人間はとても脆い生物なのだ。誰かを必要としたり、誰かに必要されたいと思ったり、何かにすがりついたりする。自身の欲望を完全に制御する事は難しい。『プレッジ』は、そんな人間という生物をリアルに描いた作品ということができる。
個人的には気にいっているのだが、はっきりとした結末が好きな方は観ない方がいいだろう。あと、鳥嫌いな方も見ないほうがいいかと思う。私は数百羽の鳥の描写が鮮明に焼きついてしまった。
・・・アレは怖かった。
後味が悪い・・・
(2005-06-29)
ベテラン刑事ジェリーの退職の日、少女の惨殺死体が発見される。残された母親に、ジェリーは犯人を捕らえることを約束した・・・。
なによりも元刑事を演じるジャック・ニコルソンの一見しただけではわからない変身ぶりにはびっくりする。デル・トロ、ミッキーロークが端役(重要な役ではあるのだが、露出時間は長くはない)で登場するのも楽しい。アメリカの山岳地帯の美しい田舎を舞台にした映像は美しい。
単独捜査に邁進するのかと思っていると、犯人が立ち寄りそうな場所のガソリンスタンドを買い取り、犯人を待つという持久戦が意外・・・。やがて母子家庭の親娘と親しくなるが・・・。
美しい映像、ジャック・ニコルソンの演技など見るべきところはあるが、後半部の展開は不満。思わせぶりなスローモーションの多用も気になった。後味の悪いラストは爽快感にはほど遠い。批評家受けはしても、楽しく見ることができる映画というわけではない。