カウフマン以外に書けない予想不可能な筋書き
(2008-03-29)
映画は2002年12月6日リリース。『マルコヴィッチの穴』でコンビを組んだチャーリー・カウフマンとスパイク・ジョーンズが再び結集した作品なのだが、大成功した後の次回作制作に苦しむ自らの様子を『脚色』していて、カウフマン以外に書けない予想不可能な筋書きである。その奇想天外なストーリーに玄人筋は2002年ニューヨーク映画批評家協会最優秀脚本賞を与えている。
ニコラス・ケイジが双子を両方演じていてその芸達者ぶりには驚くのだが、周りを固める面子も怪演を披露している。特に『蘭に魅せられた男』を演じたクリス・クーパーは本作で2003年アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞してしまっている。僕はこの受賞にはいささか疑問符が付くが、ニコラス・ケイジとメリル・ストロープの演技はさすがだと思う。
ニコラス・ケイジの場合、近作の『マッチスティック・メン』もそうだがこういう彼でなくては絶対できないような役をやらせると、スゴイ演技をする。スパイク・ジョーンズらしさはあまり感じられないことだけがちょっと残念。何しろ変わった話だ。
おもしろい!
(2008-02-05)
お話の展開軸が複雑なので視聴者は最初一生懸命追いかけないと
いけないんですが最後の方で随分ペースが落ちるので試聴者が
追い抜いてしまって、振り返ると映画が「そんなとこ」でうず
くまってるような感じでした。
「ラストはこうなるんだろうな」と思いながら終盤を見ていて、
おっかしくて笑ってたんですが、そんなラストはなかったので、
僕はただの変態になってしまいました。
原作者と脚本家の関係
(2005-07-03)
ノン・フィクションライターの原作を脚本にする。ドキュメンタリー映画ではないうえ、魅力的な
原作者がちゃんと生きている。そして原作者自身も迷い、著書のなかで結論を出していない。
これは著者が亡くなり未完成に終わった作品を脚本化するよりよほど話はこじれる。巻末の美人写真は
やさしい眼差しを投げかけ、脚本家は勝手な想像をする上、恋心まで抱く。
この脚本家N・ケイジが、メリル・ストリープ演じる原作者と恋に落ちていくのかとつい思うのだが、
スパイク・ジョーンズはそんな予想がつくような展開をさせない。
珠玉のドキュメンタリー・フィルムを、娯楽映画に使った例はあまりないのではないか。
蘭の映像も、生物が誕生し朽ち果てる映像も力強く、美しい。
変ったストーリーではあるけれど、相変わらず新しい脚本の流れの誕生を感じさせる。
とりあえずチェックする必要がある作品のように思う。
脚本家の凄まじい独創性に拍手!
(2005-01-21)
「マルコヴィッチの穴」(1999)、「ヒューマンネイチュア」(2001) 以来のスパイク・ジョーンズ&チャーリー・カウフマンのコンビの作品。「マルコビッチ」に比較して「ヒューマンネイチュア」がかなり劣る内容でがっかりしたので、今回の作品もあまり期待していませんでしたが・・・・この「アダプテーション」は「マルコビッチ」を遥かに超える傑作です。現実と虚構の交錯させる巧妙さに、呆然とさせられました。『蘭に魅せられた男 驚くべき蘭コレクターの世界』なるノン・フィクションが元になっているみたいですど、ノン・フィクションを映画化してこんな物語になるなんて、信じられない。
(ただ、普通のハリウッド映画を好んで観る普通の映画ファンには、凝りすぎで面白くないでしょう。)
カクテルで言うとカルアミルク?
(2005-01-09)
原作と現実と現実の中の映画、まったく別々の話がいつの間にか一つに結びつく、奇妙な作品。カクテルで言うとカルアミルク? 見終わった後に妙な余韻が残る感じとかそれっぽい。
残念ながら、私はあまりハマれなかったんだけど、同じ監督が手がけた「マルコヴィッチの穴」も観てみたいなあと思った。好きじゃないけど気になってしまうこの感じ。むずむずします。