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セプテンバー11 [DVD] お気に入りに追加
ジャック・ペラン
出版社・発売元:

東北新社

媒体: DVD
ランキング: 26303
発売日: 2003-09-05
レビュー (Amazon.co.jp)
   2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件を風化させまいと、ショーン・ペン、クロード・ルルーシュなど世界の映画人11名が集結し、それぞれがそれぞれの視点で事件を創作のヒントとする11分9秒1フレームの短編を監督したオムニバス映画の問題作。
   もっとも興味を引いたのは、今村昌平監督編で、何と設定は太平洋戦争終結直後で、心を病んで帰還した復員兵(田口トモロヲ)がヘビに変わっていくというもの。テロを単に事件と捉えるのではなく、人間の闇が引き起こす戦争のイメージとして総体化させているのが、今村監督ならではである。また、イギリスのケン・ローチ監督は、事件と日にちを同じくする1973年9月11日のチリ・クーデターに着目してドラマを構築しているあたりもおもしろい。いずれにせよ、現在の世界情勢に対する反骨の映画人たちのメッセージは、今という時代を生きる者ならば絶対触れておくべきと訴えたい必見作である。(的田也寸志)

カスタマーレビュー

反米イデオロギー  (2006-12-06)
俗受けしそうなアメリカ批判に辟易。
アメリカ以外の知識人文化人は大抵反米である。そのほとんどが弱者のコンプレックスか怨み節で感情的なものばかり。
例えばイギリス篇ではアメリカの支持の下で行われた攻撃で傷ついたチリ人が、911テロの遺族への共感を示すというものだったが、論理的に考えたら変。
911の被害者のアメリカ人も自国のチリ政策を支持したかもしれないだろう。
イデオロギーに盲いると真実は見えなくなる。
日本の今村昌平に至っては相も変わらぬ反戦平和イデオロギーの映画でうんざりした。
しかし一番面白いのは今村昌平だった。というのも「戦争後人間を拒否して蛇になった男」という面白さは、つまらぬイデオロギーを超えた面白さがあったのだ。長編で見てみたかったものだ。
やはり他界が惜しまれる才能である。

繁栄の陰  (2006-08-13)
ショーン・ペン篇には泣かされた。
冷戦後一人勝ちを続けるアメリカの一部をワールドトレードセンターが象徴しているとしたら、その陰で日の当たらない部屋に住み先立たれた妻を偲ぶ初老の男は誰を象徴しているのか。センターの崩壊によって差し込む陽光は窓辺の花を咲かせ男を一瞬喜ばせるが、共に花を愛でる妻がもういないことに今さらながら寂寥感を味わわされる。これはいったい何の隠喩なのか?
いやいやそんな図式的な見方をしても始まるまい。この一篇は911テロ事件の際の一つの不思議で哀しいエピソードにすぎないのだろう。象徴も隠喩もなく、ただ単に映像に写されたものを素直に見ればよいのだと頭の片隅から声が聞こえる。しかし…。
人々の価値観やものの見方を変えるのに、映画を始めとする芸術が大きな役割を果たす。本作品は他の10篇の視点と相俟って、911テロに対して巻き起こった感情的な反応を、相対的な視点で冷静に捉えようと思わせる優れた作品である。

私はめったに星5つのレビューを書きませんが…  (2004-07-09)
 世界の著名監督たち11人が、米国同時多発テロをモチーフにして紡いだ作品を集めたオムニバス映画です。各編が11分09秒01フレームで構成されています。

 イスラエル編、イラン編、イギリス編、ボスニア・ヘルツェゴビナ編、インド編などに共通しているのは、メディアの力がもつ危うさです。

 米国同時多発テロの実行犯たちは、朝のワイドショーとNYの象徴の一つである貿易センタービルとを計算づくで選んで、メディアを通じて自分たちの行いを印象付けようとしました。そのことには一応の成功を収めましたが、一方で世界最大のメディア国家を敵にまわしたために、事件の映像が反復に反復を重ねて放送され、憎しみと悲しみを世界中の人々の心に深く刻み込む結果となりました。

 しかしこのオムニバス映画を見て気づくのは、このようなテロリズムはこれまでも繰り返し世界中で行なわれてきているにも関わらず、メディアへの露出の低さがたたって人々に9・11こそが特異な事件であるという誤った印象を与えることに成功してしまっているという点です。そしてまた、数々のテロ活動の背後に米国の恣意的な地政学的戦略が常に存在していることもこの映画は教えてくれます。

 メディアを完備した国が恐ろしい勢いで世界の趨勢を決めていく。そんな危うさに私たちは気づくべきではないでしょうか。

 なお、私が最も好きなのはフランス編です。実際に聾者であり「かもめの叫び」というすぐれた自叙伝も著しているエマニュエリ・ラボリが主演ですが、手話によって語られる数々の言葉の宝石のような美しさに胸が熱くなり、そして物語の結末に涙を押し留めることが出来ませんでした。

11人が放つあの頃への想い  (2004-02-21)
人はよく十人十色という。
オニバムス形式はそれをよく感じさせてくれるが
この映画はとても興味深かった。
0911に向けての11人の想い。
世界がどれだけあの事件で揺れ動いたかが伺える。
決してすべてお堅い話で終わってはいない。
リアルに子供の視点から描いたり、
子供は子供でも、少年期の1ページから切り抜いた
ストーリーだったり。

そのテーマの重量感が少し薄れていく部分もある。
だからずっと重いわけではない。
だからといって軽いわけでもないのは事実。

個人的に今村監督の作品はテーマがなんだか膨張したようで
「戦」のイメージが強すぎた。日本のカラーを取り入れたかったのはわかるが
他の国の人が観たらどう感じるのかな?
と私は思う。

まずは観てみよう!!  (2003-11-14)
全ての作者が「あの日」を地球のどこかで経験したという、ただ一つの共通点を持って、11作品が各自の判断で自由に作られた。おそらく一生忘れえぬあの日あの時間に生きていた老若男女が、地球のあちらこちらで考えた「あの日の事、あの日に起こったあの出来事」。百人百様の思いがあろう。しかし取り合えず心を込めて作られた11作品、まずは全編を観てみよう。自分の心に響く作品が必ずあるはず。

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