前作には遠く及ばず。
(2008-01-05)
J・フォスターの降板理由が映画を見て分かるような気がする。映画化したいがために無理に作らされたような作風。ただ残酷でショッキングな映像が多いだけ。良かれ悪しかれ監督リドリー・スコットの映像哲学は今回は裏目に出ている。
刑務所の看守も金のために人が変わってしまった。復讐を伺う大富豪もただ悪趣味なだけ。知らない間にレクター博士はアンチ・ヒーロー化してしまった。クラリスを危機に落とし入れた男の脳ミソを食べるシーンではアメリカでは失神者が出た言うが、私もこれにはちょっと着いていけない。
その後のレクターはどう描くのだろう。
イタリア・フィレンツェの文化芸術性が高尚なまでのレクター博士への戦慄を見事に浮き立たせる
(2007-08-11)
牢獄されていたハンニバル・レクター博士とクラリス・スターリングFBI訓練生との心理戦、
そしてレクター博士の頭脳を借り導き出した連続猟奇殺人事件の真相。
それらを描いた「羊たちの沈黙」から10年後。
レクター博士が脱獄し、再びレクター博士を追うスターリングFBI捜査官との心理戦、
そしてレクター博士を取り巻く人々の思惑とそれらが複雑に絡み合う事件を描く。
レクター博士は前回同様名優アンソニー・ホプキンスが演じるが、
クラリス・スターリング捜査官は可憐な美女というイメージだったジョディ・フォスターから
無骨で冷静さを失わないイメージのジュリアン・ムーアが演じる。
冷静かつ巧妙な判断を行う女性捜査官としては、確かにジュリアン・ムーアは適任である。
しかしその前提知識がないと、どの時代でどういう登場人物の設定か良く分からなくなるのが難点。
事件は、
政界やFBIへの影響力も大きい大富豪、しかし自ら顔の皮を剥ぐ事を促され
密かにレクター博士への復讐を誓う奇人メイスン・ヴァージャー。
イタリアで新たな身分で優雅な生活を送っていたレクター博士の正体に気付き、
若く美しい妻と優雅な生活を送るため莫大な懸賞金獲得を目論む地元刑事リカルド・パッツィ。
そして切りたくても切れない関係となってしまったクラリス捜査官、
彼らレクター博士を取り巻く人間の思惑が複雑に絡み合い事件は進んでいく。
牢獄されていた時でさえ戦慄を覚えていたハンニバル・レクターが自由の身になり、
近づく者の行動に観る者をハラハラさせ、新たな戦慄を感じさせる。
そしてまた文化的芸術的にも奥深いイタリア・フィレンツェと知識聡明なレクターとがマッチし、
その文化芸術性の裏に見え隠れする悪魔の顔がまた違う戦慄を感じさせる。
後半アメリカ編では、若干レクターのしたたかさに陰りが差すところが残念だが、
全体を通して芸術性と高尚なまでの戦慄が感じられる、そんな作品である。
酷評されるような作品じやないよ
(2007-06-02)
レクター物は全部観て、好きな順はレッド・ドラゴン、羊、ハンニバル、ハンニバル・ライジングです。原作も読みました。このハンニバルも、よくできていますよ。残酷すぎるとか言われてますが、原作はもっと残酷ですし、それを格調高くまとめたリドリー・スコットの手腕はさすがです。この監督はキングダム・オブ・へブンなどでも残虐なシーンにわざと美しいクラシック音楽(それも声楽)を合わせることが好きみたいですが、今作でもその手法が功を奏しているように私には思えます。すごく洗練された感じで好きですね。ジュリアン・ムーアもよかったですし、原作のラストも映画で観てみたい気もしましたが、映画のラストもある意味切なくて好きになりました。
不自然!!
(2007-03-12)
クラリス役がジョディ・フォスターからジュリアン・ムーアに変更されていますが、これは不自然でしょう。それはなぜか。
(1)フォスターの方がムーアよりも知名度も人気も高い上に、演技力もフォスターが上。(アカデミー賞・最優秀主演女優賞を受賞している。)
(2)二人の年齢に大差が無いため、年齢を理由にしたキャスト変更は不自然。
映画の内容自体はおもしろいのですが、ジュリアン・ムーアのイマイチな演技に興冷めしてしまいました。
怪物など現実には存在しないため、レクターの異常な強さも不自然!
原作好きの私ですが…
(2007-02-04)
映画は映画として好きです。そんな作品もいっぱいあります。前作などは、原作を忘れて楽しめました。
でもなぁ…このラストはなぁ…。ドキドキしながら読んで、ハッピーエンディング!!(自分なりに)って感じだったんで、残念です。
それらしいシーンは、要所々々なぞっただけ?って思ってしまったりもしました。
期待し過ぎだったのかなぁ?
ともあれアンソニー・ホプキンスの演りっぷり(!)に。
あと首つりと。