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楢山節考 [DVD] お気に入りに追加

出版社・発売元:

東映ビデオ

媒体: DVD
ランキング: 9053
発売日: 2002-07-21
レビュー (Amazon.co.jp)
   70歳になった老人は、子に背負われて楢山に捨てられなければならない。そんな山奥の寒村の掟に従い、喜んで神に召されようとする信心深い母(坂本スミ子)と、哀しみとともに母を山へ連れていく息子(緒形拳)。2人の姿を通し、自然への畏怖や人間との共生、そして受け入れざるを得ない人間の業や運命といったものを、アクの強い演出で描ききった巨匠・今村昌平監督の名作。
   中央公論新人賞に輝いた深沢七郎のデビュー小説、2度目の映画化だが、木下恵介監督による前作がオールセットの舞台劇のような様式美で描かれていたのと正反対に、こちらはあくまでも写実的だ。カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞するなど、その世界観は海外でも驚異の眼で迎え入れられた。(的田也寸志)

カスタマーレビュー

生きることは楽ではない  (2008-12-16)
1983年のカンヌ国際映画祭において、パルムドールを受賞した今村昌平の代表作。後に彼は、“うなぎ”でもパルムドールを受賞する。

舞台は、1800年代中〜後半の信州の寒村。この村には、70歳になった老人は、子(主に長男)に背負われて、近くの楢山の頂きに捨てられなければならない、“楢山まいり”という掟がある。他の家族が寒村で日々を生きつなぐためには、生産活動のできない老人を"捨て"、口減らしをしなければならないのだ。たとえ、それが自分の親であったとしても・・・

彼は、自然の描写が非常に上手い。また様々な動物の描写が全編のいたるところにちりばめられている。これには、まず、自然と人間の社会生活の繋がりを際立たせる効果がある。だがそれだけでなく、動物の描写は、メタフォリックな意味で用いられおり、擬人法的に人間の行為や人間の性質を表現している。この手法は、“うなぎ”でも用いられているが、今村は、動物を通しての人間の描写が上手い。

“生きる”ということは、楽なことではないということを改めて認識することができた。現代に生きる我々には理解しがたい部分もあるかもしれないが、"生きる"とは何か、ということについて深く考えさせられた。日本映画史に残る名作。

日本映画史上に残る名作  (2008-10-24)
大自然をバックに“生きる”という人間の最も根本的なテーマに切り込んだ傑作です。
この作品を見て、生きることと死ぬことが表裏一体である事を痛感しました。

貧しい村では家族が増えれば食料が足りなくなる。
家族が生きるための食料を確保するため、嬰児を殺め、老人を山へ捨てる。
命に優先順位を付けなければ生きていけないなんて過酷過ぎます。

でも、だからこそみんな一生懸命生きているんでしょう。
本能に任せて生きる姿はともすれば野蛮にも映りますが、これが人間本来の姿。
生きる目的が見えづらい現代において、「生きること」が生きる目的であると教えてくれる作品です。

作品は日本映画史上に残る名作でありながら、DVDの画質は酷いものです。
廃盤になって久しいこのDVD、ようやく手に入れたのに少しがっかりしました。
日本映画全般に言える事ですが、同時期の海外作品と見比べても画質の差は顕著です。
これはマスターとなるフィルムの保管状態などによる劣化なのでしょうか?
だとすれば、これほどの名作にダメージを与えたフィルム保管担当の罪は大きいですね。
予算的問題もあると思いますが、世界的に評価された作品ですので、デジタルリマスターでの再販を希望します。

深く考えさせられました  (2007-11-08)
僕は皆さんのように良い文章(レビュー)は書けないけれど、この映画を鑑賞して
思った事を書いてみます。

映画自体はまぎれもなく日本映画界傑作の中の一つであると思いますし、
主演の緒形拳をはじめとする俳優の名演に惹きつけられると思います。
貧しさと子孫を残していく為に姥捨てという行為が昔、行われていた事、
進んで山へ行こうとする母親とそれに葛藤する息子の心情もひしひしと
伝わってきます。

寒村の貧しい村に生きる人間の生き様と貪欲さ、性などを綺麗に見せず
有りのままであろう姿で描写されています。またラストも当然ハッピーエンドではなく
切なさが残る終わり方です。エロティックなシーンがあるので子供とは見れない作品で
すが、この飽食時代に育った自分を含めた世代にとっては豊かさ貧しさを再考させてく
れた映画であったと思います。

「命」を扱った名作  (2006-06-20)
 赤ん坊が次男なら捨てられる。人間、へび、蛾の交尾シーン、カマキリがカエルを食べるシーン、蛇がねずみを食べるシーンなどもある。笑わせるシーンもあるが、主題は「命」を扱っていてずしりと重い。

 口減らしのために、余分な子供は捨てられ、老人も捨てられる。そんなルールを持った時代や土地がそんなに遠くない過去にあった。

 辰平がおりん婆を背負って晩秋の暗いうちに楢山へ出発してからは無言である。そして山道を登るシーンが長く続く。しかし、全く退屈ではない。これから捨てに行くのである。壊れかけた木橋や、斜面を滑って足の親指の爪が剥がれるシーンなどもある。蔓を木の幹に巻きつけて急斜面を登るシーンもある。背負われたおりん婆は人形なんかでない。おりん役の坂本スミ子が役のために前歯を抜いたとかというエピソードもあり、その力の入れようは凄い。そしてたどり着いた場所には白骨が無数に散らばっている。そしてカラスも。そんな場所におりん婆は自ら背中から下ろせと息子に指図する。しきたりに従ってその運命を受け入れるのである。

 捨てる側も、老後には捨てられる側になる。それを理解している。決して自己中心的な考え方ではないのである。

納得がいきました  (2006-06-19)
現代日本の妊娠中絶率の高さと高齢者自殺率の高さ。
この作品をみて、パズルのピースがつながるように
ミョーに納得がいきました…。

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