最高のキャスティング
(2005-11-15)
私がレ・ミゼラブルの全編を岩波文庫で読んで感動したのは、中学2年の頃です。その当時最初に頭の中に描いた人物像に、この作品のキャスティングは最も近いものでした。全編を流れる悲哀に満ちた重厚な音楽も効果的で、色彩、照明もパリの街並に溶込んでいました。
マルコヴィッチのジャヴェールは、哲学的ですらありました。ドパルヂューのジャン・バルジャンも、今まで数多く見たジャン・バルジャンの中で最も悲哀と慈悲の光を表現していました。私が役柄として最高と思ったのは、エイシャ・アルジェントが演じたエポニーヌでした。日陰の中で汚れ、傷付きながらもひたすらにマリウスを愛しながら死んでいく女心の凄まじさが感じられました。コゼットの愛と両極的に表現したところが面白い。コゼットを演じたルドワイヤンがあまりにも美し過ぎて、ファンティーヌの醜さが引き継がれなかったのが、あえて言えば残念か。
豪華キャスト競演
(2002-07-17)
フランスの長編TVシリーズとして製作された作品だけど、文芸作品好きの私としては、豪華なキャストで見ごたえ十分でした。ジェラール・ドパルデューの存在自体が、罪を犯し、投獄され、善の心を取り戻したジャン・バルジャンの雰囲気を十分にだしていた。そして、ジョン・マルコヴィッチは、物静かに話すかたわら、執拗にジャン・バルジャンを追いかけるジャベール警部役にぴったり。演じる人が違うだけでこんなにも印象が変わるのかと、何度も映画化されているだけに感じた。そしてシャルロット・ゲンズブールの死んでいくフォンティーヌは、はかなげで美しかった。TVシリーズではもったいない・・・。