心の底からどうでもいい
(2008-09-02)
初めに断っておきますが、私はビバップが大好きです。
ですから、決してビバップに文句があるわけではないです。
どれくらいかと言えば、VHS化された時から予約購入し、DVDもBOXではなく各巻予約で買い直すくらい、この作品に価値を感じています。(これくらい普通かも?) なので、あくまで個人的な感想ですのであしからず。
この劇場版はいただけません。 セリフ、音楽、演出、シーン。シリアスもコミカルもすべてに「カッコよさ」があるのがビバップの魅力だと思っていた私には、この映画のどこにもカッコよさを見付けられませんでした。 テンポも悪く、30分でもまとまるんじゃないか? と思わせる薄いシナリオ。
結局なにがしたかったのかわからない登場人物たち。 にも関わらず、そんな悪役やご都合主義な女性キャラより存在感が薄い主人公メンバー。
シャレた軽口やスジのある生きざまを見せてくれることもなく、ただ見知ったキャラの出てくる他人事を見ている感じ。それでも星が2つなのは、好きだから否定しきれない自分なりの妥協。
好きな作品だけに、期待が大きすぎたんでしょうね。
名作
(2008-05-16)
アニメ放送中は露とも知らず、DVDでハマり、ファンになった一人です。
アニメ版でも存分に発揮されていた作品の売り、『戦闘アクション』『男のダンディーさ』は
映画版でも少しも損なわれていませんでした。
アニメ版と比較してみるなら、
キレの良さ:映画版<アニメ版
内容の濃さ:映画版>アニメ版
という感じでしょうか。 (あくまで私の主観ですが
脇役であるジェットやエドの活躍があまり見られなかったのは残念でしたが、
それでも全体的には満足のいく作品。
戦闘でのスリル、躍動感。ちょっとした艶っぽさ。どれもハマります。
アニメーションもそうですが、注目はやはり音楽でしょうか。
菅野よう子さんが手掛け、要所要所に盛り込まれた雰囲気抜群の音楽は、
場面を盛り上げる効果も抜群ですが、曲そのものとしてもとても良い曲だと思います。
カウボーイビバップを知らないままにこの映画版を観るのもいいとは思いますが、
この映画の良さを存分に感じるためにはアニメ版を見た後に観ることをお勧めします。
胡蝶の夢 覚めない夢
(2008-02-09)
買いました。買ったからいわせてもらえば、前に見た時より印象がよかったです。劇場で見たときは尺が長すぎに感じたんですが、今回改めて見るとテレビの要素をかなり散りばめてあってスパイクやジェットフェイやエド、アインにかなり細かい芝居がつけてあり、案外いい映画じゃんという感想を持ちました。そんな芝居がどこに?と思う方、この映画に仕込まれたいろいろをご覧になりながら探してみたらいかがでしょうか?
ヴィンセントの最後のセリフで夢と現実を語るくだりがありますよね。これは荘子の思想を表す代表的な説話として胡蝶の夢がモチーフかと思います。「荘周が夢を見て蝶になり、蝶として大いに楽しんだ所、夢が覚める。果たして荘周が夢を見て蝶になったのか、あるいは蝶が夢を見て荘周になっているのか。」エレクトラは、ヴィンセントを殺すために追いかけていたのでしょうか? はたして彼女もひと時、男と女同じ夢を見たのでしょうか?ロジックでなく脆さと弱さ故の強がりだったのか?スパイクは「強い女は嫌いじゃない」とエレクトラに言います。ジュリアも強かったようですけど。シリーズエピソードとしては終盤であり、「今日が死ぬにはふさわしい日ではないのだろう」という砂占い師のセリフがあります。近い未来を予言した言葉にも聞こえるようにも思います。あの狼、もしやウルフズレインの狼と繋がりあるのか?なんてのは妄想ですが、インディアンの青年が狼の化身なら楽しいかもと。
フェイがヴィンセントにチューされてカウンターナノマシンをチューされるじゃないですか。やはりフェイは世界がひっくり返っても生き残るハード・ラック・ウーマンなのだという芝居づけなのでしょうか。醒めない夢でも見てるのか、ええスパイクとビシャスのセリフがTVでありますよね。スパイクはヴィンセントに自分と同じ臭いを感じていたのではないでしょうか。悩まない分、スパイクに不があったようですね。ラストシーンのセリフはその辺を印象付けたクロージングだったように思いました。
see you space cowboy!
(2007-11-11)
やっぱりビバップはカッコいい。テレビシリーズも良かったけれど、この映画にもシビれた。いつもクール(多少ドジ)なスパイク、そのスパイクにいつも振り回される、お人よしなジェット、気まぐれでギャンブル好きのフェイ、天真爛漫なエド。どのキャラクターも愛すべき存在です。また始まってくれないかなぁ。しかし、難を言うなら価格。もっと特典付けて欲しかった…。
SF版・ルパン三世。
(2007-11-05)
カウボーイと呼ばれる賞金稼ぎが活躍する近未来。
主人公・スパイクは、フェイ、エド、ジェットの仲間と共に、謎のウィルス兵器を使用したと思われる、テロの主犯の首(懸賞金、3億ウーロン!)を追う‥‥‥。
テレビシリーズでその過激な描写ゆえ、放送禁止になった回まで存在したという、カウボーイ・ビバップの劇場版。作品を一見しての印象は、ちゃんと賞金稼ぎという仕事に特化した話にしている、ということ。無論、これは誉め言葉のつもり。
劇場版になった途端、テレビシリーズとは異なる新機軸を打ち出し、勝手にコケてしまう作品も多い中で、また、予備知識のない人間でも、観賞中に作品世界をきちんと理解できるという本作のようなスタンスは、大切にすべきだと思う。
驚いたのは、主人公・スパイクの格闘シーン。その動きが、余りにも細か過ぎる!
アニメの特徴であるデフォルメを排除する事で、それがよりデフォルメに感じられるという、良く分からない(?)手法を見せられた気がした。アニメでここまでやられたら、中途半端なアクション邦画は太刀打ちできないだろう。
声優陣も豪華(山寺宏一、石塚運昇など)で、事務所の都合で起用された?ような、トンチンカンな配役が皆無なのが素晴らしい。
ともかく、全編を貫く画と音の一体感、特にOP曲とクライマックス間際のスパイクの飛行戦闘シーンなどは秀逸。
劇場版アニメの常として、引きの画が多く、書き込みも細かく、色数も豊富。上記したようなアクションシーンも含め、場面設定や演出も、映画館の大スクリーンを想定して作成された事が如実に分かる。
劇中BGMも、実に気持ち良い。画の添え物ではなく、画を食ってしまおうという気概すら感じるBGMは、楽曲単体での試聴にも耐えられる作品であると思う。