ガチンコ管理社会、でも頭の中はブラジル
(2008-01-30)
最近ではパイレーツ・オブ・カリビアンでキーラの父親を演じていたジョナサン・プライスの若き日の作品。今の彼も味わい深いが、若い頃は別人のよう。ショーン・コネリーのように青年期、晩年期の2種類の味がある役者だ。彼の出演作では「007 トゥモロー・ネバー・ダイ」のメディア帝王についで好きな作品。監督は破天荒な作品で観客を驚かすテリー・ギリアムだけあって作品のエネルギーは凄い。未来世紀というタイトルどうり未来社会なのだがSFというよりファンタジー的な要素の方が多い。特撮もわざとオモチャっぽく、小道具もタイプライターが登場したり、主人公の愛用車が1人乗り用メッサーシュミットだったりと古典的でSFっぽくない。科学の粋を集めて組織された管理社会も1匹のハエによってとんでもない事件が起こるのだというブラックユーモア作品。ロバート・デニーロ演じるゲリラ工事人など面白設定がてんこ盛り。ラストもかなりのブラックだが、カルト的な映画が好きな人には超おすすめ。普通の娯楽映画が好きな人はどん引きだろう。
好き嫌いは分かれるが傑作
(2005-11-10)
~管理社会を痛烈に皮肉った映画である。徹底的に世の中のすべてが管理され、人間までもがコンピューターにのように社会の歯車化された社会で起こった悲劇。主人公である情報省記録局の小役人サムの人間らしい行動との対比でよけいにそのことがきわだって見えた。悲劇と言っても鬼才テリー・ギリアム監督の映画である。とってもぶっ飛んだ映画なことは間違いな~~い。現実と妄想との中でグルグル回る映像はとてもファンタジックであるし、気持ちのいいぐらいのスピード感にあふれている。このとてつもないパワフルな映像にザビア・クガートのサンバ曲「ブラジル」の脳天気さ加減が加わるとより感情が豊かに心に入ってくる。好き嫌いは分かれる映画だが、私的には名画に入れたいと思う。~
何度観ても 何度観ても
(2005-04-21)
初めて観たのが17年前。
幸か不幸かアメリカ。英語も喋れない私が“放浪の旅”等と格好つけて2ヶ月滞在している間に偶然目にした映画。
勿論会話の意味もストーリーも解らず映像美とその強烈な世界観だけで観終えてしまった逸品。帰国後は勿論、何回この映画を観ただろう。その都度精神状態や健康状態(?)で訴えかけて来るストーリーは異なってなる。現実と夢、希望と喪失、コメディでありカルトで有り、アートである「ブラジル」の世界観に正解は存在しない。
毎回、「ココからが夢だよネ」と自身確認するのだが、違う場所を指している。そして何処からが夢で何処からが現実でも通用してしまう。
なんとも不条理な世界である。
繰り返し見て楽しむ作品
(2004-06-27)
ビデオレンタルに出たばかりのとき、ギリアム監督もモンティ・パイソンも知らずに借りてみた。なんてへんてこな作品だ、と思ったが、なぜか印象に残り、その後繰り返し見るうちに作品の面白さ、痛烈な風刺が分かってきた。いや、まだ十分でないかもしれないが。モンティ・・・のネタを知っているとさらに楽しめると思う。(修理屋のコントとか)商業的にもめたらしいが、監督が好き勝手に作ったという点が、どこかB級的な雰囲気も相まって完成度を高めている。ただし、万人向けではないかもね。
デ、デ・ニーロ……
(2004-06-25)
この映画は、未来の管理社会を描いた……、とかいう事はどうでもいい。
水道工事屋に扮した、ロバート・デ・ニーロのキャラクターを
観るだけで充分である。(もちろん、映画自体の出来もいいのだが。)
ああ、“Call me harry!”が耳から離れない……。