見せ方のうまさ
(2008-03-28)
大物俳優を起用しなくても、派手な爆破シーンやCGを使わなくても、核の恐怖を存分に思い知らせてくれる秀作です。例えば、隕石が地球に衝突する某パニック映画は、いくら掘削のプロとは言え、一般のおっさん達を宇宙へ飛ばすなどありえない設定に、どこか現実味のなさを感じました。でもこの作品は「本当に起きたらどうしよう」と不安にさせられました。よくありがちな「最後の最後で解決策が見つかる」とか「誰かの犠牲で救われる」と言ったハッピーエンドではありません。人類は滅亡します。終幕に向かう過程があまりにも寒々しく、悲しいと言うよりは、寂しさで涙が出ました。「ミサイルのスイッチを押したバカにあの光景(幼い娘と遊ぶ母親を指して)を見せてやりたいわ」と言ったヒロインのセリフがすべてだと思います。是非ご覧になって、核の恐ろしさ、家族の大切さを思い返して下さい。
淡々とした描写で、週末に向かう人々を描く秀作
(2007-10-06)
核戦争そのもののスペクタクルなパニックシーンは描かず、その後の人々の生活や苦悩をじっくりと描いています。全体にヒステリックにならない淡々とした描写で少し長くて起伏のないストーリーですが好感が持てます。
特にレイチェル・ウォードが演じた風変わりな女性はオーバーに演じようと思えばいくらでもオーバーに出来るのに最後の艦長との再会の場面でも抑えた演技で秀逸でした。二人でいる桟橋の場面や、その後のドライブや別荘の場面もいい雰囲気でした。
若い士官の家族の最後も感動的で、ラストはバッド・エンドですが、悲劇的な終わり方が余計に印象的です。
パニック映画を期待して見る人にとっては、長くて盛り上がりもなく、つまらないと感じるでしょうが、家族や人間愛を描いたドラマとして見れば秀作です。
これほどとは・・・
(2007-09-24)
大規模な核戦争が行われ、終結した後の滅び行く世界が舞台の近未来映画。
私は今まで、これほどまで恐ろしい映画を観たことは無かったと思います。
ホラー映画やサスペンス映画とは違う、全編静謐な恐怖に包まれた映画です。
あまり詳しくは書きませんが、残酷描写や戦闘シーンは全くといっていいほどありません。ただ、小さな子供の笑顔や家族の団らん、人々の幸せが静かにゆっくりと死んでいく様子が淡々と映し出されます。
わずかな希望にすがって未来を夢見る人々の期待が裏切られ、漠然とした不安が段々と広がり、そして渚にて、終りを迎えました。
原作が50年も前の作品だということも驚きですが、何も核戦争とは限らず、将来こういう事態が起こり得るという可能性が衝撃的でした。
一人でも多くの人に観てもらいたい映画です。こういうことが起こらないようにと願わずにはいられない、そんな映画でした。
お勧めです。
やはり涙します
(2007-07-14)
いわゆるパニック映画とは全く異なる作品。人類が犯した過ちに、人類が滅亡していく、とてつもない悲しさと無念を感じさせられた。 絶望な世の中にも、どこかで期待をし、裏切られ、人々死んでいく、長編だがそれほど長くを感じさせられなく、逆にこの長さが必要なほど、それぞれの『死に様』が描かれ、その場面に思わず涙してしまう。
今だからこそ観てもらいたい。
(2007-07-05)
この映画はたんなるフィクションじゃなくて、将来起こり得る現実だと思って観てもらいたいです。実際映画を観た翌年インドとパキスタンが核戦争一歩手前まで行きました。世界中の人々、特に中国、ロシア、アメリカ、インド、パキスタン、イギリス、フランスと核開発を続けているイラン、イスラエル、北朝鮮の人々に観てもらいたいです。大きな過ちを犯さないためにも・・・