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CURE キュア お気に入りに追加

出版社・発売元:

東芝デジタルフロンティア

媒体: DVD
ランキング: 13753
発売日: 2001-01-25
レビュー (Amazon.co.jp)
   医科大の精神科の学生だった萩原聖人扮する青年が、催眠術を使って偶然出会った人々の心の奥に潜む狂気を呼び覚まし、次々と殺人を教唆(きょうさ)していく。役所広司扮する刑事は事件を追っていくうちに、自らが抱える不満を表出していき、皮肉にも癒されていく。
 「僕の映画の中ではホラーならホラーといった、単純なジャンル性が次第に混乱を来していく」と監督が語っているように、この映画はサイコ・サスペンスの枠を超越し、人間のもろさや狂気を鋭い視点で描いた超一級作品。
   観る者をぐいぐい引き込んでいく緊張感のあるストーリー展開のあいまに見せる、妙に広い病室、人気のまったくない診察室、空中を走る路面バスや残酷な殺害シーンのバックに流れるすっとんきょうな音楽は、現実と非現実がないまぜになった黒沢清独特のユーモラスな映画的世界だ。精神を病んだ妻を支える一見妻思いの刑事が、妻への殺意を表出し、癒されていく姿を演じる役所広司の演技は必見。(野澤敦子)

カスタマーレビュー

面白い!  (2007-04-14)
これまで自分をジラしてジラして我慢してなかなか観ようとしなかった。ついにDVD購入してしまいました。
面白い! A時間がグイグイ引き込まれます。昼間明るい中ではなくて、夜に部屋の電気を消して、音声を聞き取りやすくして集中して観ました。
映画の内容・解説は他の方が詳しくされてるので、自分なりの意見だけを述べます。
アニメ「妄想代理人」を観た時に納得・理解できなかったモヤモヤが、この「CURE」で払拭された感じです。
「CURE」を面白くない、時間の無駄だと思う人は、妄想代理人を観ても同じ事を言うでしょう。


あと間宮は自分で自分に催眠をかけすぎたんですよね?

癒されるということ  (2007-02-25)
癒しがテーマになっていることはわかる。しかし、その「癒し」は想像もしていなかった方法で訪れる。それは心の奥に潜む「問題の排除」であり、殺人という方法で実行される。「記憶を失った」という青年間宮(萩原)にかかわる人間は殺人を犯す。もっとも身近な人を殺してゆく。高部(役所)はその理由を突き止めようとする刑事だ。

はじめ見たときはわけが判らず、GyaOやAmazonのレビューを一通り見てみた。「人間誰しもが抱いている殺意」というのは違うだろうと思う。それはあまりにも新人芸人の一口コメント的だ。それに普通の人間は「殺意」などそう簡単には抱かないだろうとも思う。

実際、間宮が演じたのは「増幅器」だったのではないか。小さな波動を単に増幅するだけだ。間宮は「ここがどこだかわからない。僕が誰だかわからない。教えて。アンタのことを教えて」と、自分は「無」に徹し、徹底的に相手の中にあるものを引き出そうとする。はじめはのどにつかえた小さな魚の骨程度だったある種の「憎悪」はこの「増幅器」の作用によってどんどんと膨らんでくる。そして、その「新しい大きな憎悪」こそ、「本当の自分が抱えていたものだ」と勘違いし、人々は殺人を犯してしまったのではないか。

このように、小さな憎悪は簡単に巨大な憎悪に変わってしまう。そして、それはどちらとも「本当の自分」ではない。普段、自分の抱えている「全ての感情」を冷静に分析したな卸ししている人は少ないだろう。だから、そこがものすごく大きな弱点になっている。他人に、「本当の君はこうなんだ」と指摘されたときに、安易にそれを受け入れるのは危険かもしれない。無防備なのだから。

ラストで高部(役所)がおいしそうにコーヒーを飲むところは非常に恐怖を感じさせる演出だ。うまい。

おもしろい  (2007-02-16)
さすが役所さんの演技は真に迫るものがあると
思います。また狂った天才催眠術師を演じる萩原聖人
もなかなかかっこいいです。

憎悪は催眠で覚醒する、という言葉どおり、現代の
ストレス社会を反映しているように思います。誰の心にも
ある闇に呼びかける、そんな作品です。

少し残念点として、わたしは精神の極限状態で自分自身
と戦い続ける人間に魅力を感じるので、役所さんが最後の
最後に楽で間違った道を選んでしまったことが残念です。

でも役所さんの出演作品としては一番好きな映画です。

邦画ミステリーでは最高峰です。  (2007-02-03)
まず出演者の役所広司は演技力に定評がありますが、流石としか言えません。
常に冷静さを装ってはいますが、胸中はそんなに穏やかでない…そういった
難しい演技ですら、さらりとやってのけてしまうのですから。

黒沢清監督の映画は難解なものが多い(「回路」「カリスマ」等)と思いま
すが、この作品にしても例外ではありません。しかし、それこそが監督の持
ち味だと思います。難解だからつまらないなんてことはありません。

正統派ミステリー(犯人は誰々で、トリックはこうだ!!)を求めている方
には合わないかもしれませんが、はまるひとにははまる作品だと思います。

ps.ラストのウェイトレスさんの行動に注目…このシーンでにやりとしてしま
  います…流石です…

これはよい  (2007-01-05)
 以前黒沢清の「回路」を見て、やりたいことはわかるけど、あんまりおもしろくないという印象を受けた。キュアの評価があまりに高いので見てみたが、なるほど回路よりも数段いい。
 ただ、普通のリングやらせんなどのB級ホラーを期待してみるのだけはやめたほうがいい。エンターテイメントの法則をまったく無視して、純文学的手法によっている。回路ではそこによりすぎ、またリアリティを欠きすぎた演出・演技が頻出して首を傾げたが、これは成功している。
 癒しというか、暗い癒し。我々は何によって癒されるかは人それぞれ、しょせんわかりあえない他人の心の奥底に踏み込んで、そこから何を癒す・癒されるかを求めていくしかないのか。
 ときどきリアリティのない演技・演出があるが、まあ我慢できる範囲だ。終わり方もよいし。それに、この監督は、たとえば、「悲しいシーンで悲しい音楽を流すこと」に疑問を持っている人だということはわかった。表現について考えている、好感の持てる態度だ。

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