米大統領選の裏側
(2007-07-09)
次期米大統領選挙は初の女性大統領または初の黒人大統領が誕生する可能性があり、興味深く注目している。しかし、米国の大統領選挙はわれわれ日本人には馴染みが薄いので、どのような選挙活動が行われているかよく分からないのではなかろうか。
本作の邦題は恋愛映画であるかのようだが、ミスリードを狙っているのだろうか?実際は大統領選挙の裏側を、選挙参謀の視点から描いた作品である。ドキュメンタリーではないので娯楽映画ゆえの脚色はあるが、候補者の本音や選挙戦の実態をそれなりに把握できるだろう。なお、大統領候補はクリントン夫妻をモデルにしたと思われるが、この作品をパロディと捉えるのは間違っていると思う。
政治に興味を持っている方に視聴することをお勧めしたい。
トラボルタの力量を再認識。
(2007-01-15)
トラボルタ演じる主人公が、米国の元大統領にソックリ。女性にだらしないところ、人間的に未成熟であるところ、そして同時に高い理想の持ち主であるところなど。気楽に、問題意識を全く持たずに観られる映画ではないが、かといって、真剣に見るほどの映画でもない。
政治家という存在をどう見るのか、有権者の気構えが試される映画
(2006-01-29)
南部のとある州の知事ジャック・スタントンは大統領選に打って出ることにする。経済状況は芳しくなく、医療制度も改善の余地が多い。米国の抱える課題に対してひとつひとつ真摯に取り組むことを有権者に訴えるスタントン。しかし、彼には女性にだらしない性癖があり、政敵たちがその弱点を衝き始める…。
スタントンのモデルとなったクリントンが全米のみならず全世界に向けて自身とモニカ・ルインスキーとの「不適切な関係」について告白するテレビ中継を、私はたまたまNY滞在中に観ました。国家権力者が、自らの性的過ちについて公にするというこの奇異なイベントを眺めながら私は、政治家が目指すもののためにはこれほどまでに捨て身になれるものかという感慨を持ちました。
この映画の民主党候補スタントンは、下半身バカでありながら政治家としては政策論の勝負で選挙戦にのぞもうとします。とても人間くさい存在でありながら、おそらく多くの有権者は彼のような政治家を捉え切ることができないでしょう。私たちの多くは、政治家は清廉潔白でなければダメな政治家だと単純明快な構図で捉えることに慣れきってしまっているからです。
選挙戦スタッフとして参加する黒人青年ヘンリーは、そうした私たち有権者の代表としてこの映画の“目”となります。スタントンの一挙手一投足を前に、高揚したり失望したりを繰り返すことでしょう。
やがてヘンリーは映画の後半でスタントンとの決別を選び取ろうとします。それでも彼が踏みとどまったのはなぜなのでしょうか。
それを政治と政治家に対する有権者側のひとつの成熟した形と見るのか、それとも馴れ合いと見るのか。結論を出すのもまた難しいでしょう。
この映画は、私たちに有権者として政治にどう関わるべきなのか、その態度表明を求め続けるストーリー展開となっています。なかなか骨太で手強いなというのが率直な感想です。