カメラータ・トウキョウ
絵の具をたたきつけるような展覧会の絵 (2006-12-03) 最初のプロムナードから、ペダルを踏んだまま、輝かしい残響の中でテーマがたたきつけられる。絵の具をたたきつけて重ねていくような弾き方をしている。音そのものの力と色彩を味わわせるような弾き方である。 ロシア・アバンギャルド芸術を参照するまでもなくロシア芸術には、ひいてはロシア音楽には、「音と音の関係のシステム」としての西欧音楽とは異なったマインドに基づく、音そのものの力を顕そうとするような特性があると思う。そのようなロシア音楽として展覧会の絵を聞くための、とても貴重なディスクであると思う。 このディスクも、フェルツマンの一つの重要な芸の披露であると思われる。フェルツマンが2〜3年前にニューヨークで行ったという20世紀の前衛ロシア作曲家作品のコンサート、"Masterpieces of the Russian Underground" の録音が残っているのだったら、是非CD化して欲しいものである。