カプースチンなら他のものをお勧めします
(2006-12-03)
カプースチンなら、このアルバムより、先に、8つの演奏会用エチュードとピアノソナタ(2番、3番)の2枚をお勧めします。このアルバムでもカプースチンのピアノテクニックは十分なのですが、曲自体が前述2枚の方が明確で分かりやすい。
高速で連発するしかけ花火のような音の伽藍
(2005-04-30)
カプースチンのラスト・レコーディングと銘打たれているが、「最も最近の」といった意味合いらしい。
ただ、コンポーザー・ピアニストであるカプースチンが、今後は作曲活動に専念していきたい、という意もあるそうだ。
アムランやオズボーンといったすぐれた自作の解釈者に演奏は任せるといったところなのだろうか。
さて、録音を聴いてみると、テクニック的な衰えは皆無といってよいほど、胸のすくテクニックが横溢している。
60代半ばといえば、個人差はあれど、ピアニストとしても十分脂ののりきった時期かもしれない。
それを思うと演奏からの引退は残念であるが、その分すばらしい作品が生み出されるのを期待したい。
さて、内容であるが、なかなか充実したラインナップといえる。
特に注目したいのは「3つの即興曲」とピアノ・ソナタ第12番の2曲。
どちらもカプースチンらしいめくるめく音の洪水と、縦横無尽に鍵盤をかけめぐるテクニックが堪能できる。
加えて曲想そのものが美しい。
3つの即興曲の第2曲の中間部で浮かび上がるメロディ・ラインの鮮やかさ。
そして、ソナタ12番の第2楽章で、高速で連発するしかけ花火のような音の伽藍は、聴いていて心地よく身をゆだねるほどだ。
今後の作曲活動にも期待しつつ・・・