「記憶と空」の新バージョンが聞ける それだけで私は満足です
(2007-06-21)
復活後のマリスミゼルのライブビデオ。ロック色が大きく後退したアルバム「薔薇の聖堂」の内容を中心にしたライブなので、ロックバンドらしくエレキギターを弾く場面は少なく、退屈に感じることもしばしば。ただ、もともとマリスは、ライブでは楽器の演奏よりも演劇的なパフォーマンスなどに重点を置き、ロックバンドということにとらわれないステージを披露してきたバンドなので、その傾向が更に強まったと思えばそれほど不自然ということもない。
また、アルバムでは一部分しかギターを弾いていなかった「聖なる刻 永遠の祈り」と「白い肌に狂う愛と哀しみの輪舞」の場合は、少しだけギターを弾く箇所が増えている。「白い肌に〜」はギターがクラシカルな旋律でハモるイントロ部分だけでなく、サビに入る直前のストリングスとともにギターがノイジーに唸り、更にサビでもギターがストリングスの旋律をなぞっている。このアレンジはなかなか嬉しい。「聖なる刻 永遠の祈り」はもともと中盤にツインギターのパートがありそこだけが出番だったのだが、このライブでは中盤に舞台上に現れた後ManaさんKoziさんはそのまま舞台上に留まり、その後の展開でもストリングスに合わせてギターを唸らせてくれる。
何より素晴らしいのは1st収録曲のリメイク「記憶と空〜再会そして約束〜」個人的にはマリスの中でも最も好きな曲の1つ。原曲はギターシンセが多用されていたが、このライブではハードなギター音を響かせている。ツインギターがクラシカルな旋律を弾いてハモる…最高です!ただ、歌詞が変化して昔のような苦悩と狂気に満ちた倒錯の世界じゃない点が残念。歌詞が昔のままだったら最強だったのだが。
見せる=魅せる
(2005-07-19)
MALICE MIZERにしか表現できないコンサートです。ステージングの凄さが、何かと話題になっていたMALICE MIZERですが、これはとてつもない舞台です。MALICE MIZERがMALICE MIZERを信じたからこそ、出来たのだと思います。
もちろんGackt.Cはいません。現実の肉体を持ったKamiがいればどうなっていたのか、と思う瞬間もあります。しかしこのライブにおける世界観は、過去最高の密度と完璧さではないか、と思わせるほどです。今のバンドでここまでの、あるいはこれ以上の構築美を提示できるバンドがいるでしょうか。
近年の音楽は「裸で飾らない音」が、美徳とされる傾向にあるようですが(それは私の勝手な詭弁かも知れませんが)、これを見ると「音楽の表現の可能性は自分が考えるよりもずっと広い」と打ちのめされます。
アート、アーティスト、またステージという言葉の意味を考えさせられる映像です。
Album「薔薇の聖堂」の忠実な再現
(2003-08-18)
好みによって賛否両論、評価の分かれる作品です。ちなみに、私は好きです。
武道館の中に建てた大聖堂の中で行われた、よりゴシック感の強い曲と構成の、ライブ映像。Album「薔薇の聖堂」を、視覚的に忠実に再現したライブと言えるでしょう。
1部は教会音楽のような荘厳な雰囲気、2部はロック色の強い構成。
前の方も書いているように、明るい曲調の物はほとんどありませんが、むしろ初期マリスへの原点回帰とも言える作品だと思います。ガクトさん時代のマリスのイメージを求めると、見ていて辛い物があるかも知れませんが。
ゴシック系の好きな方や、初期マリスの曲調が好きな方にはけっこうはまるんではないでしょうか。
このライブで初お目見えだったクラハさん、声が調に良くあっていると思います。
ちょっとガッカリ・・・
(2002-10-26)
このライブで演奏されている曲のひとつひとつはどれも素晴らしいと思うけれど、なんだかこのビデオを見る限りでは始めから終わりまでがとても単調な流れに感じた。メンバーのアクションも少なめでなおかつ曲もタイトル通り暗い雰囲気のものが多いので寂しい。第二期マリスの雰囲気が好きな人は少し物足りないと感じるかも。GacktとKamiのいなくなったマリスがどうなったかを知りたい人は見てみるといいかも・・・