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ベートーヴェン : ピアノ三重奏曲第7番 「大公」&シューベルト : ピアノ三重奏曲第1番 お気に入りに追加
ルービンシュタイン(アルトゥール)
ベートーヴェン
シューベルト
ハイフェッツ(ヤッシャ)
フォイアマン(エマニュエル)
出版社・発売元:

BMGインターナショナル

媒体: Music
ランキング: 63569
発売日: 2000-11-22
レビュー (Amazon.co.jp)
   光るナイフのように鋭利なハイフェッツ、堂々たる風格と輝かしさのフォイヤマン、巨大な器を感じさせるルービンシュタイン。不世出の巨匠3人の対話だけによって可能な、信じられないほど豊かなオーラ、超一流のぶつかり合いによる天才の火花がここには満ちている。

   戦時中1941年9月にハリウッドRCAスタジオで収録された歴史的名録音。当時「百万ドルトリオ」と称された3人の巨匠のうち、とりわけピアノのルービンシュタインとヴァイオリンのハイフェッツは、当時の音楽界の頂点に君臨する2人であったが、芸風の違いから反目は明らかであり、波乱含みのレコーディングとなった。録音は実に鮮やかで、第2次世界大戦中のものとは思えないほどの生々しい響きが素晴らしい。なお、翌年にチェロのフォイヤマンは急死している。

   ニューヨークの音楽学者ハリー・ゴールドスミス、そして故・三浦淳史氏によるライナーノーツは録音現場の事情を詳しく描写していて興味深い。それによると、ハイフェッツはルービンシュタインが上っ面でロマンティックに過ぎると文句を言い、ルービンシュタインはハイフェッツの弾き方が冷たく攻撃的で前に出過ぎると言う。ルービンシュタインがベートーヴェンの終楽章の軽快な部分でポーランド風の茶目っ気を加えると、ふざけるなという目つきでハイフェッツが演奏を止めて真っ向からにらみつけるという険悪な一幕もあったという。

   ベートーヴェン「大公」第1楽章の展開部、ピアノのトリルの連続に合わせてヴァイオリンとチェロがピチカートで音階を上下させていくところなど、そこに漂う緊張感たるや壮絶なものがある。シューベルトの終楽章も、どんな弱音、単純なフレーズにも油断は禁物で、一見可愛らしく快活な音楽の陰に潜んだ、三者三様のカミソリのような技の切れ味がすごみを放っている。

   戦前の巨匠時代のトリオといえば、カザルス、ティボー、コルトーの3人によるトリオが有名だが、そちらはカザルスを中心に比較的円満なアンサンブルがまとまっていたのに比べると、こちらはさながら殺気に満ちた真剣勝負。極意をきわめた達人3人が、表向きは絶妙のバランス、内実は危険で不思議な均衡を保っている。まるで命がけの果し合いを見ているような、二度とありえない奇跡の三重奏と言うべきだろう。(林田直樹)

カスタマーレビュー

期待はずれ  (2007-03-03)
私も『海辺のカフカ』を読んでいたので、「百万ドルトリオ」の名は知っていたけど、他のトリオが演奏したベートーベンの「大公」「幽霊」を持っていたのであえて欲しいとまでは思わなかった。
先日、偶然、ヴァイオリニストのヤッシャ・ハイフェッツのCDを手に入れる機会があり、一聞して驚愕した。それから、ハイフェッツのCDを聞きまくり、どんどん彼のヴァイオリンの虜になっていった。
そして、「百万ドルトリオ」の一人にハイフェッツが入っていることを知って、一も二もなくこのCDを注文した。ルービンシュタインも著名なピアニストであることくらいは知っていた。
他の方のレビューを見て皆絶賛の嵐である。それにわたし決して耳の肥えたクラシック愛聴家であるとは思っていない。はっきりいってビギナーだと自覚している。
そんな私がこんなことを書くのは僭越だと思っている。しかし、あえて言わせてもらえば、期待外れだった。
まず第一に録音状態が悪い、クリアな音源に慣れた耳にはこれはきつい。ハイフェッツの音色もルービンシュタイン音も霞んでしまっている、生に近いヴァイオリンがどんなに(とくハイフェッツの)妙なる音をつむぎ出すこを知っていれば、これは、聞くのが大変つらくなる。それに、ヴァイオリンとチェロのコンビネーションも今ひとつではないだろうか。私は、ハイフェッツが参加した、ブラームスのヴァイオリンとチェロの二重協奏曲のCDを聞いたことがあるが、このときは鬼神のようなコンビネーションだった。それが「百万ドルトリオ」にはない。これも、録音状態が悪いせいなのか分からないけど。
以上、好きなことを書いてしまったけれど、どうぞ毛色の変わった、少数意見のひとつとして、ご参考になさってください。

そんなにいいか?  (2007-02-26)
レビューの多さにつられて僕も買って聴いてみた。そんなにいいかよ?
滅茶苦茶巧い・・・確かに。これがにわか仕立てのトリオとは到底思えない。しかしベートーヴェンの最上の音楽に常に在る、音楽する悦びが、この演奏からはまるで僕には聴こえてこない。ホロヴィッツのベートーヴェンみたいに。思うにこの3人実は相当仲悪かったんじゃないか?
なんでも相性ってのがあるからな!
もっといい演奏はいくらでもあるぞ。

優雅に泳ぐ白鳥  (2006-12-23)
モノラル録音でSN比(シグナル/ノイズ比)が悪いと言う点を除いても十分聴かせてくれる素晴らしい演奏です。「スーク・トリオ」の演奏と聞き比べると、スーク…は「まな板の上でピチピチはねる魚」、こちらの「大公トリオ」は「湖面を優雅に泳ぐ白鳥」といったところでしょうか。好みの問題ですが、こちらのほうが「深み」と「艶」を感じます。

他のCDとくらべて  (2006-10-05)
この曲に関しては、ベートーベン最後のピアノトリオであり、評価が高いこと。
また個人的には、クラシック初心者が聴き易い、という面でも、ピアノトリオの中では一番だと思います。

私はこの曲が好きだったので、様々な演奏者のCDを購入しています。
このCDでは、比較的早めのテンポで、優雅に舞うように弾かれている感じです。
初めて聴く分には、クラシック初心者がベートーベンを嫌うような、繰り返しという部分も解消されていて、非常にいいのではないでしょうか?
ただ、ベートーベーンが意識した演奏とは少し違うかも、と思えもします。
特に第3楽章に関して、より深い雰囲気で聞きたいのなら、カザルス・トリオなどの演奏をおすすめさせていただきます。

このCDに関しては、卓越された技術や表現力を持つ巨匠が演奏であることに加え
3人全員が巨匠であることからくる。「意地の張り合い」のような部分を音響が解消しています。
(取り扱い説明書にも、その模様が書いてあり、読み物としても面白いです。)
それ故、全体的な構成や4楽章での締めなどに関して、さすがこの3人だ。と思えるような素晴しさを感じさせてくれます。
「一味違った大公」として、☆4つとさせていただきました。「一味違った」と観点から見ると、文句なく最高クラスの演奏でしょう。☆5つじゃ表せません。

大公を聴こうと思い買われるなら、「当たり」であると言えるので、是非お聴き下さいませ。
余談ですが、B面に関して、このトリオの演奏は、かなりハマってると思います。

私も"海辺のカフカ"を読んで・・・  (2005-05-07)
作中登場人物がこの曲について「ベートーヴェンの書いたピアノトリオの中ではもっとも偉大な気品のある作品です」と言っています。
ベートーヴェンの作品を全て聴いていないのでもっとも偉大かどうかはともかく、気品のある作品という表現はぴったりだと思います。
音楽はいつも横になって本を読みながら"流す"聴き方をしていますが、この曲は居住まいを正すと言うか、この本の中に出てくるように、静かな喫茶店でじっくり聴く様な聴き方がいいかなぁと思いました。

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曲目リスト
1.ピアノ三重奏曲第7番変ロ長調op.97「大公」●シューベルト:
2.ピアノ三重奏曲第1番変ロ長調op.99

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