入門書として最適
(2008-09-10)
この本はなかなか面白い。ヒンドゥー教の教義内容だけでなく、インド人の食生活についても著者の留学実体験を踏まえて紹介されていて、面白かった。インド人というのは殆ど「菜食主義者」と言っていいくらいで、彼らを「サイヴァム」と呼び「シヴァ教徒」の意味にもなるという。(ヒンドゥー教を代表する神・シヴァ神を信奉する人々の事)・・・
ただ、洋の東西を問わず共通した出来事として権力者というのは自らの権威・権力を強めるために、いつの時代でも「上手に宗教を利用する」・・・というのは一つのパターンであるらしい。かつてのローマ帝国皇帝、コンスタンティヌスは弱体化していた自国の秩序回復と民衆の服従のためにキリスト教を公認宗教として利用したが、東南アジア諸国においてもヒンドゥー教的伝統の価値観を、王室の支配力強化のために是認、利用したという。・・・権力者の考える事というのは・・・どこの国でも、どの時代でも同じなのかと考えさせられましたね。
懇切に、かつわかり易く書けてます
(2008-06-08)
第2部に分かれ、第1部でインドの文化やヒンドゥー教への導入がはかられています。解説は分かり易く、引き込まれるように内容に入っていきます。著者の体験や感想が随所にはめ込まれているので、無理なく理解ができるように設計されていると思います。
第2部は、それに比べ硬さは否めませんが、第1部で頭が馴らされている分、容易に理論的なところにも入っていけます。
そういう意味で、とてもよくできた本だと思います。
知らず知らずのうちに、かなり深いところまで誘導されているという感じで、ごく自然に一つの文化や思想が身につきます。
仏教とともにインド文化が入ってきたはずの日本。でも、仏教と似ているようで微妙に、または決定的に違ったヒンドゥー教の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
初心者にわかりやすい。。。
(2006-01-14)
『ムトゥ 踊るマハラジャ』でインド映画鑑賞デビューした方も多いと思う。
ならば、ヒンドゥー教についての『公園デビュー』はこの著書でOK。
本当にわかりやすい。読みやすい。
これでインドがよくわかる
(2004-09-05)
ヒンドゥー教をはじめて学ぶ人のための、とても爽快な入門書です。本書の登場よって、このインド宗教についての日本人の理解度はぐっと高まるのではないでしょうか。解説がとにかく上手に出来ていて、ほとほと感心してしまいました。
前半ではヒンドゥー教にもとづく日常生活のあり様が著者の実体験もこみで生き生きと語られ、後半ではヒンドゥー教をめぐる思想・哲学の変遷が、古代より近現代にいたるまでの広い射程において概観されています。菜食を中心とした彼らの食生活から、最近問題になっている「ヒンドゥー・ナショナリズム」の思想史的な背景まで、とてもわかりやすく説明されています。
神々や祭りを扱う章で「ヒンドゥー教の祭日とあわせて力作映画が封切られる」と指摘するところなどには、『ムトゥ 踊るマハラジャ』の字幕を手がけた著者ならではの視点を感じます。よんでて楽しい。